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反TPP,マイナンバー,新自由主義

TPPに反対!マイナンバーに反対!新自由主義に反対!監視国家化に反対!左翼、保守という政治的立場を離れて戦え!

【新自由主義】1990年代以降のメキシコと日本の現在、そして近未来

1994年1月1日、北米自由貿易協定(NAFTA)の発効日に、サパティスタ民族解放軍は、「NAFTAは貧しいチアパスの農民にとって死刑宣告に等しい」として、メキシコ南部のチアパス州ラカンドンにおいて武装蜂起した。

この件は、本ブログの記事:

で、概略を述べた。

日本は現在、「新自由主義」という悪霊に憑かれてでもいるのように、政府自身の手によって改変されつつある。

安倍政権と自公与党は「スピード・加速」というキーワードを多用し、猛烈なスピードで新自由主義的法案を国会で通している。その法案の多さは驚くべきもので、一見それとはわからない長ったらしい名前の法案の中に「壊国法案」が紛れ込んでいるのだ。すべてをチェックすることはできず、あまりの多さに記憶すらできない。

この恐るべきスピードは、自民党自身にとってさえも手におえないものらしく、以前、二階俊博総務会長は、「官邸から自民党に提出される法案原案があまりに多く、目を通すひまさえない。」と嘆いていた。与党でさえ全法案を事前に精査できず、ただ党議拘束によって国会で通されているわけだ。

この「新自由主義という悪霊」にとり憑かれているのは、安倍政権だけではない。官僚の多くも憑依されており、また、民主党、維新の会など野党の大部分もそうだ。

日本はすでに「ISD条項のないTPP」状態を形成しつつあると以前述べたことがあるが、TPPは、この状態を内と外からロックオンし、さらに加速させ拡大していく。

もし、TPPが発効されたとしたら、日本はどういうことになってしまうのか?

その具体的イメージを得たいなら、サパティスタが描く1990年代から2000年代初頭のメキシコの状況を読めばいい。

 次は祖国メキシコについての見解をお話しする。

思うに、我が国は新自由主義に支配されている。すでに説明したように、指導者たちが国を、祖国メキシコを破壊しているのだ。

低劣な指導者たちの仕事とは、人々の幸福に心を尽くすのではなく、代わりに資本家たちの幸福を気にかけることになっている。

FTAのようなルールづくりがいい例で、多くのメキシコ人小作農民、零細生産者は農工業を手がける巨大企業に食い物にされ、終いには貧しいまま抜け出せなくなるだろう。

巨大多国籍企業と競争する力のない労働者と零細企業者も同様だ。しかし巨大多国籍企業がやって来ることに口をはさむ者などいないし、逆に感謝する者さえいるだろう。そして賃金は低下し、物価は上昇する。

地方、産業、国内商業などメキシコの経済基盤のいくつかは手ひどく壊されてしまい、買い叩かれることが確実なガラクタしか残らないのだ。

 それらは我々の故郷にとって酷い侮辱となる。食料を地域で生産できなくなり、大資本家が売るものだけになる。

 かつて中小企業を営んでいた者は巨大多国籍企業に買収されてしまい、もはや廃業状態だ。零細企業を営んでいた者については同様に消えてしまったか、ひっそりと巨大企業のために働いている。

 そこで起こっていることは都市も地方も同様で、人々の経済活動がとことんめちゃくちゃにされているということだ。

多くのメキシコ人たちは故郷の土地を離れなければならなくなり、もう一つの国アメリカで仕事を探すことになる。アメリカではあまり良い扱いなど受けられず、搾取され、迫害され、軽くあしらわれ、殺されることすらある。

卑劣な政府が課した新自由主義の下では経済は発展しなかった。実際は正反対と言えるほどに、地方では物資が不足し、都市では仕事が無くなっている。

そこで起こっていることは、メキシコという所が、金満家の白人たちに代表されるような外国人たちの富のために人々が働く場所になったということだ。ここにあなたが生まれてくれば、泡沫のような生と死があるだけだろう。だから我々が言うように、メキシコはアメリカに支配されているのだ。

 それだけではない、新自由主義はメキシコの政治家階層及びそこに属する政治家たちもまた変化させた。彼らは店舗の雇われ従業員のようになり、手当たり次第の物を相当な安値で売りさばくために何でもするようになったのだ。

すでにご存知のように連中はエヒード(農業用共有地)や地域共有地を売ってしまおうと、憲法27条を無効にする法律改正を行った。サリナスとその取り巻き連中は、それが地方とその小作農民にとって良いことなのだと吹聴し、そんなふうにして優雅な暮らしを手に入れたのだ。果たしてその結果はどうだろう? メキシコにおいて地方はこれまで以上に悪い状態になり、小作農民はポルフィリオ・ディアスのころよりもっとひどい詐取を受けている。しかも連中は外国人への売り物を求め、この期に及んでさらなる民営化を進めようと言うのだ。

国の保護によってこそ企業は民族の幸福を守ることができるようになるというのに。連中が言うには、企業は充分に機能しておらず、近代化される必要がある、そうすればもっと良い売り物になるはずだということらしい。

連中はさらに、国境は開かれるべきで、そうすれば全ての外国資本が入ってきて、メキシコの産業は立ち直り、物事は良い方向へ進むだろうと言う。しかし我々の目に明らかなのは、国内に産業は無く、そんなものは外国人たちが食い散らかした後で、そこで流通している物はかつてメキシコ国内で作られていたものに比べて粗悪だということだ。

 メキシコの政治家たちはペメックス(メキシコ国営石油会社)を売り込みたがっている。石油は全てメキシコ人の共有財産だが、ただ一点において人々は相剋しており、一方は全てを売り物だと考えるが、一方はほんの一部だけを売り物にすべきだと考えている。

政治家たちは社会保障、電気、水、森林、その他全てというように、メキシコに何も残らなくなるまでとことん民営化を遂行しようとしており、このままでは祖国が荒野または世界中から寄って来た金満家たちの娯楽の場となってしまうだろう。

我々メキシコ人は彼らの召使いとなり、彼らのお恵みに頼るようになり、粗末な家に住み、ルーツを失い、文化も失い、終いには故郷も失うだろう。

 結局、新自由主義はメキシコを、メキシコ人の故郷を抹消してしまいたがっているのだ。政党はそれを守ろうとしないばかりか、彼らは率先して外国人、特にアメリカ人の世話になろうとする。

 

 *下記記事より抜粋。